9月に日本教育工学会2026年秋季全国大会が開催されます。
耿研究室からは、学部生による2件のポスター発表を申し込みました。 いずれも9月26日(土)11:05〜11:55、会場305での発表です。 ご興味のある方は、ぜひ会場にお越しいただき、ご議論いただければ幸いです。
・藤本健助・耿学旺(2026).倫理的感受性の概念モデルに基づく医療倫理教育シミュレーションゲームのデザイン,日本教育工学会2026年秋季全国大会(2-A06)
・鶴長将弦・耿学旺(2026).認知的再評価理論を活用した直前の受験者の影響を低減するVRトレーニングシステムのデザイン,日本教育工学会2026年秋季全国大会(2-A11)

藤本くんの発表は、看護や医療の現場で求められる「倫理的感受性」を、どうやって育てるかというテーマです。 倫理の問題は、教科書のように「これが問題です」と示されていると、かえって自分で気づく力が育ちにくいですね。 そこで、日常的な診療場面のなかにさりげなく倫理的な問いを埋め込んだシミュレーションゲームをデザインしました。 プレイヤーは選択を重ね、一つ前に戻ってやり直すこともできます。 選択の結果に応じてエンディングが分岐し、最後に自分の選んだ道を振り返る、という設計です。 ゲームを繰り返し体験するなかで、問題に気づき、整理して、自分の判断で動く力を少しずつ育てることを狙っています。
鶴長くんの発表は、就職活動の面接という、多くの学生が不安を感じる場面が題材です。 面接の待機中に、直前の受験者が堂々としている様子を見てしまうと、「あの人みたいにできるだろうか」とつい自分と比べて落ち込んでしまいます。 この心理的な影響をどう和らげるか、というのが出発点です。 鶴長くんは、出来事そのものではなく、その出来事の「捉え方」を変えることで感情を整える、という認知的再評価理論の考え方をVRのなかに組み込みました。 待機室でAIアバターと対話しながら、「他者の様子は自分の能力を決めるものではない」といった新しい視点を得て、面接に臨見ます。 そんな一連の体験ができるシステムのデザインを報告します。
二人とも学部生ながら、それぞれの問題意識をかたちにしようと、よく取り組んでくれました。 当日は、ぜひ二人にご意見をいただけますと、本人たちの大きな励みになります。
どうぞよろしくお願いいたします。